マンション売却前に駐車場の空きを確認しなければいけない理由

マンション売却額に駐車場の有無が大きく関わる

駐車場が利用できないマンションは、当然評価が下がってしまいます。特に地方では車が生活において都心部よりも重要なため、その傾向はより顕著になるでしょう。マンションを売却する時は、売却した相手が駐車場を利用できるかどうかまで考えてから売却しなければ、売却額に大きく響いてしまいます。一般的に駐車場はマンション全体の共用物です。

マンションの部屋の権利を持っていたとしても、駐車場自体は「マンションの管理組合から借りている」だけの契約となっている場合が多いのです。マンションの部屋の契約時に、駐車場を使う権利も一括で代金を支払って取得した場合を除き、マンションを売却すれば駐車場を使う権利も同時に手放し、管理組合に戻すことになります。つまりマンションを売却した相手に、そのまま駐車場を使う権利が与えられるわけではないのです。

ここがマンション売却時における駐車場の難しい問題の一つです。部屋の権利と駐車場の権利は必ずしも同期しないのです。マンションを購入する人にとっては、駐車場に空きがあるかどうかというのは購入を決める上で非常に重要な要素となります。特に地方ではマンションにも近隣にも駐車場の空きが無ければ、生活に支障がでます。

もし駐車場を使えるかどうかわからない場合、あるいは駐車場の空きがないことが確定していれば、マンションの評価は下がるでしょう。購入価格を下げてしまうか、あるいは購入自体を見送ってしまうかもしれません。マンション駐車場を甘く見てはいけません。自分が駐車場を使っていたのだから、マンションを売却した相手も当然使えると思いがちですが、使えないケースもよくあります。

例えばマンションの駐車場に空きがない場合、すでにそのマンションの駐車場を使う権利を他の入居者が予約している場合などです。あなたがマンションを売却して駐車場の権利を手放せば、次に駐車場を予約している人に、駐車場を使う権利が移ってしまいますその結果、マンションを購入して新規に入居した人が使える駐車場の空きが無いという自体に陥ってしまいます。

駐車場問題をマンション売却額に影響させないための2つの方法

駐車場の空きが多い時に売却する

マンション売却額に駐車場の有無を影響させないにはどうすればいいでしょうか。考えられる方法として確実なのは、マンションの駐車場に空きがあり、自分が売却した相手が確実にマンションを使う権利が得られるタイミングで、マンション売却を決断することです。

常にマンションの管理組合とコミュニケーションを取っておいて、どの程度マンションに空きがあるのか、もし空きがないのであれば既に予約している人がいるのかどうかをヒアリングしておきましょうマンションを売却する直前になってヒアリングをしても、正確な状況を把握できません。居住中に駐車場の空き情報について把握しておけば、適切なマンション売却の時期を見極めることができるでしょう。

1世帯あたり1台を優先させる

最近は2台以上の車を所有している世帯も珍しくありません。メインとなる車の他に、セカンドカーとして軽自動車などを配偶者が子供の送り迎えなどに使うようなケースです。当然マンション駐車場を複数台契約しているでしょう。その場合、マンションの世帯数に対してマンション駐車場が足りなくなる傾向にあり、新しい入居者がマンションを契約しづらくなります。

管理組合に掛け合い、もし抽選となった場合は同一世帯で最初の1台を契約しようとしている人を優先するような規約を作るように交渉することはできます。優秀な不動産仲介業者は、管理組合とこの手の交渉するのが非常に得意です。マンションを売却する時は経験豊富な不動産仲介に頼めば、マンションの駐車場が足りないような状況でもマンションの売却額を下げずに済むかもしれません。